【お勉強】ハイエースの歴史をプレイバック
最終更新日|2024年1月10日
お仕事クルマとしてだけでなく、カスタムベースとしても人気絶大なハイエース。今年2017年は、ハイエースが生まれてちょうど50年の節目にあたります。ハイエースとは一体どんな歴史をたどってきたのか!? 進化の足跡を辿ります!
【初代/10系/1967(昭和42年).10.2〜1977(昭和53年).1.31】
4種11グレードでデビュー・日本初のモノコックボディ!
車輌価格 | 54万5000円〜90万5000円 | SPEC/ワゴンデラックスの場合 | ★全長×全幅×全高(㎜)/4310×1690×1880★ホールベース(㎜)/2350㎜★定員/9人★重量/1265㎏★最小回転半径(m)/5.0★排気量(cc)/1490★最高出力(ps/rpm)/70/5000★最大トルク(㎏m/rpm)/11.5/2600 |
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初代10系は、ボディとフレームを溶接で一体化した、現在でいうモノコックボディの「ユニットコンストラクション」構造を日本車ではじめて採用した画期的クルマ。室内を広く、床面を低くできる利便性の高い仕様として、大ヒットした。セミキャブトラックのトヨエースをひとまわり小さくしたキャブオーバー車であり、バンのほか、9人乗りワゴン、コミューター、トラックなど、バリエは4種類11車も。丸目4灯フェイスが愛くるしいが、リクライニングや後席折り畳み機構はこの時点ですでに搭載。ドアに大きな違いがあり、当初はすべてスイング式(スライドドア車は68年に追加)。2列目の開口角度はなんと170度と、ほぼ前ドアに接するほど開いたのだ。
【2代目/20系・30系・40系/1977(昭和53年).2.1〜1982(昭和57年).12.8】
グレード体系充実させるもの、わずか5年で販売終了
車輌価格 | 82万8000円〜120万5000円 | SPEC/スーパーロングバン(3/6人乗り)の場合 | ★全長×全幅×全高(㎜)/4990×1690×2115★ホールベース(㎜)/2845㎜★定員/3/6人★重量/1370㎏★最小回転半径(m)/6.2★排気量(cc)/1600★最高出力(ps/rpm)/80/5200★最大トルク(㎏m/rpm)/12.5/3000 |
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マニアの人気が高い、キャル風な見た目となった2代目は、機能性、居住性、安全性のすべてを見直し昭和53年に誕生。ロングバンに5ドアを新設と、バンだけでグレードは19に達した。全長の差で型式が違い、標準は20系、ロングは30系、スーパーロングは40系に。2代目からはハイルーフも登場し、2列目をスライドドア化。狭い場所でも開閉しやすい新構造のバックドアを採用し、前ドアの三角窓を廃止し視認性を向上。ボディ形状はよりボックス的となった。ユニークな構造では、脱落式ルームミラーを採用。事故時に搭乗者にダメージを与えないための工夫とされた。エンジンは2L、1.8L、1.6Lの3タイプ。1981年1月のマイチェンで、丸目が角目に変更された。オイルショックの影響もあり、79年7月には2.2Lのディーゼルが追加。
【3代目/50/60/70系/1982(昭和57年).12.8〜1989(平成元年).8.23】
デザインを一新し、エンジンを改良。Wタイヤなど、珍しい仕様も
車輌価格 | 100万2000円〜212万9000円 | SPEC/ワゴン・スーパーカスタムの場合 | ★全長×全幅×全高(㎜)/4495×1690×1960★ホールベース(㎜)/2295㎜★定員/8人★重量/1675㎏★最小回転半径(m)/4.9★排気量(cc)/2188ディーゼル★最高出力(ps/rpm)/72/4200★最大トルク(㎏m/rpm)/14.5/2400 |
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型式は先代同様、標準長50系、ロング60系、スーパーロング70系。初期は、角目がワゴン、丸目がバンと判りやすいデザインだった(バンは後年角目に)。ガラスエリアの拡大、電装サンルーフ付きのミドルルーフの追加など、細かい仕様の違いで、なんと62通りもの選択肢があった。エンジンは、ガソリン仕様が新開発2Lと1.8Lユニットに。ワゴン8/9人乗りでは、後ろの足まわりをリーフスプリングからコイルへ。ワゴンの「スーパーカスタム」と呼ぶグレードでは、シートのオールフラット化を実現。バンでは荷室の利便性を高めつつ、日本初の3/6/9と乗員数を変更できる3ウェイシートを実現した。前14インチのシングル、後12インチのダブルタイヤを採用し、タイヤハウスのない床面フラットとした「ジャストロー」がこの3代目から登場。
【4代目/100系/1989(平成元年).8.23〜2004(平成16年).8.22】
15年間販売され、カスタムベースとしても大ブレイク
車輌価格 | 115万5000円〜319万4000円 | SPEC/ワゴン・スーパーカスタムリミテッドの場合 | ★全長×全幅×全高(㎜)/4615×1690×1980★ホールベース(㎜)/2330㎜★定員/7人★重量/1810㎏★最小回転半径(m)/4.7★排気量(cc)/2438★最高出力(ps/rpm)/120/4800★最大トルク(㎏m/rpm)/20.2/2600 |
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ワゴンは前・中・後期・最終型と4期、バンは前・中・後期と3期に細分化される100系は、いまだ根強く支持されている人気車。世界初となる新装備として、電動スライドドアや、キーの状態に応じてシートやステアリングが自動で移動するイージーアクセス機能、前後左右計4枚のムーンルーフなどを搭載するなど、史上もっとも豪華な作りに。2列目を90°、180°、270°と回転できるベンチシートを搭載した最上級グレードのほか、一部オプションを含め、電動のダブルカーテン、3段階調光機能付き蛍光灯、湯沸かし&製氷機付き冷温蔵庫、ハンドフリー自動車電話など、バブルという時代を象徴する豪快な装備がふんだんに用意されていた。機関系ではガソリンエンジンで2.0L&2.4L、ディーゼルで2.8L、2.4L、2.4Lターボと、計5種類。AT車がバンにも採用されるようになったのも100系から。給油口が右側から左側へ変更された。ビスタ店専売のとなる、バンの「レジアスエース」が1999年7月に追加されている。
【5代目/200系/2004(平成16年).8.22〜】
史上最長販売記録更新中の、大人気の現行モデル
標準ボディ/ナロー
ワイドボディ
車輌価格 | 170万6250円〜333万9000円 | SPEC/バン・スーパーGLの場合(1型) | ★全長×全幅×全高(㎜)/4695×1695×1980★ホールベース(㎜)/2570㎜★定員/2/5人★重量/1265㎏★最小回転半径(m)/5.0★排気量(cc)/1998★最高出力(ps/rpm)/133/5600★最大トルク(㎏m/rpm)/18.6/4000 |
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100系際立ったワゴンの豪華さは、少し前に発売された初代アルファードに引き継がれ、200系は比較的シンプルに。大きな違いでは全長4.7m以上のボディはすべて幅の広い「ワイドボディ」としてカテゴリーが分かれ、4ナンバー登録はバンのみに。全長でロング&スーパーロング、全幅でナロー&ワイド、全高で標準&ミドル、ハイと形状差が入り組んでいるが、スーパーロングはワイドのみでハイルーフしかなく、ワゴンはワイドのみで、居住性重視のためミドルとハイルーフのみとなる。現在まで大きく4世代に進化しており、初登場〜2007年8月までを「1型」、〜2010年7月までを「2型」、〜2013年12月までを「3型」、〜現在までを「4型」と大きく区分する。意匠変更だけでなく、エンジン改良や安全装備系の充実などを適時行っており、現行最新型はミニバン等にもひけをとらないほどに装備が充実している。
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