トヨタ・ハイエース

トヨタ ハイエース|マイナーチェンジ 何が変わった?

最終更新日|2024110

そろそろフルモデルチェンジでは!? なんて噂もチラホラ出ていたトヨタ200系ハイエースが、一部関係者の予想通り、2017年11月22日にまたまた変更。200系のまま、もう少し販売されることが正式に発表されました! 気になるのはその改良点で、「マイナーチェンジ」とはいわず、それよりも変更点が少ない「一部改良」での発表です。現在、便宜上4型まで進んでいるカテゴリー分けは、どうなるのか!? 気になるポイントをザッとご紹介します!

もっとも気になる、デザイン上の変更点はあるの!?

新型ハイエースは、直前まで販売されていた4型モデルとほぼ同じと、カスタムフリークが注目する改良はありません(残念ながら)。デザイン上の大きな違いはグリルのみ。トヨタセーフティセンスP搭載に伴い、ミリ波レーダーがついに装備されたのですが、そのセンサーが入るグリル中央部分がご覧のような四角い面のように変わっています。パッと見で判る外観状の形状差は、ここだけ! ヘッドライトも、前後バンパーも、テールレンズも、ボンネットもみんな同じとされます。

一部改良後/2017年11月22日〜

一部改良前/〜2017年11月21日

改良前のヘッドライトがオプションのLEDとなっていますが、改良後も同じ形状で設定はあるため、パッと見で判る違いは・・・、グリルしかありません。正確にはフロントガラス上部のカメラの有無も違いますが、遠目で見れば、改良前後を判断するのは結構微妙な差となっています。写真はワイド。

 

ちなみにワゴン限定ですが、ボディカラーにも変更がありました、

従来色/ゴールドメタリッ → 新色/ベージュメタリック
従来色/ノーブルパールトーニングⅡ → 新色/ラグジュアリーパールトーニング(OP)

*廃盤となったノーブルパールトーニングⅡは、カラー番号が、マニアの間で話題になっていた「2JZ」でした。

実際、なにが変わったの!?

変更点は大きく2つあり、それが先進安全運転支援機能「トヨタセーフティセンスP」の新規搭載と、ディーゼルエンジンの変更です。

【変更点①】 TOYOTA Safety Sense P/トヨタセーフティセンスP

ライバルである日産キャラバンが、1年以上前に自動ブレーキを搭載し先行していましたが、いよいよハイエースにも先進の安全装備が搭載です。グリル中央内部のミリ波レーダーと、フロントガラス中央上部に設置した単眼カメラを使い、クルマや歩行者も検知して事故や衝突を回避&軽減するなど、より安心安全に運転できるようになりました。

【搭載 TOYOTA Safety Sense P】

① 自動ブレーキ機能「プリクラッシュセーフティ」 10〜80㎞/h内で作動
② 車線のハミ出しを警告する「レーンディパーチャーアラート」 車幅3m以上、50㎞/h以上で作動
③ 夜間、自動でハイ&ロービーム切り替えする「オートマチックハイビーム」 30㎞/h以上で作動

ただ、残念なのが、TOYOTA Safety Sense Pといっても、他のトヨタ車のTOYOTA Safety Sense Pとは違い、利用頻度がもっとも高いとされる「レーダークルーズコントロール」機能は搭載されていません。基本設計が13年も前のクルマであることが災いしてか、そこまでの機能は一部改良のレベルでは搭載しきれなかった模様です・・・。

カメラは単眼仕様のため、目立たちませんので、違和感ありません。

インテリアも目に見える変更はありませんが、唯一判るのが、先進機能搭載による機能ON/OFFの切り替え用スイッチが新設されていることです。レーンディパーチャーアラートはハンドルのエアバックパネルの右下に、オートマチックハイビームはハンドル右脇のパネル部分に「A」のロゴ入りで装備されます(写真)。このほかに、プリクラッシュセーフティの解除、または警報タイミングの距離設定の切り替え(3段階)ができるスイッチがインパネに付きます。

トヨタセーフティセンスなどの先進安全機能についてのユニークなニュースといえるのが、任意で「装備なしの状態を選べる」こと。装備しないという選択肢が用意されており、トヨタセーフティセンスPをガソリン車で外した場合は約10万円車輌価格が安く(!!)なるというオプションが用意されているんです! これはある意味凄い。こんなサービス、他の車種でもぜひやって欲しいところです。

【変更点②】 ディーゼルエンジンが、ランクル・プラド搭載の2.8Lへ変更

ガソリンエンジンは2.0Lと2.7Lはそのまま継続されるものの、ディーゼルは3.0Lが2.8Lの、「1GD-FTV」ユニットへ変更。現行のランドクルーザー・プラドも搭載するユニット。6速ATと組み合わせ、従来型よりも1.6km/L~1.0km/L燃費上昇を達成(裁量燃費13.0㎞/L)。そのエンジンは、排気量こそ下がるもののターボ搭載で最高出力111kW、最大トルク300Nmとしたパワフルなユニットで、これまでにも搭載されていた排出ガス浄化装置だけでなく、今回からトラックなどでもお馴染みの尿素SCRシステムを組み合わせたクリーンディーゼル仕様になっています。

ユニット自体はプラドと同じであるものの、パワー&トルク共に、積載性確保など、ハイエースのキャラクターにあわせて下げられています。

クリーンディーゼルの要となる、排ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)を極限まで抑えるとされる「尿素SCRシステム」の維持には、「AdBlue」(アドブルー)と呼ばれる専用液が欠かせませんが、これは消耗品です。トヨタによると、AdBlueは1000㎞で1L減るとのことで、ハイエースの場合は7400㎞走破で計算上はゼロになってしまうとか(つまりタンク容量は7.4L)。極端に減ってしまうとエンジンがかからなくなってしまうため定期的な補充が欠かせないのすが、ハイエースはご覧の通りメンテナンス性も考慮されたクルマ。ボンネットを開けてすぐ目に付く位置に、AdBlueと書かれた青いキャップ(赤丸部分)があり、そこから補充できるんです。

AdBlueが減った場合に表示されるコーションランプがコレ。ハイエースでは、残りの走行可能距離が3000㎞を切ると車輌が判断した場合にメッセージ、さらに減ると警告とメッセージと、段階的に知らせてくれます。

ちなみにAdBlueはクリーンディーゼル車では広く搭載されており、規格はドイツの自動車工業会によるものです。これが世界基準となっています。5000㎞ごとに行って欲しいエンジンオイル交換にあわせて補充すれば問題ないと思われます。溶液は5Lで1500〜2000円程度と高いものではなく、全国のトヨタディーラーはだけでなくガソリンスタンドでも広く扱っています。

【変更点③】 そのほかにはどんなモノが変わったの!?

安心ドライブをサポートする、これらの機能面強化が行われています。

① VSC(ビークルスタビリティコントロール)・・・・滑りやすい路面などで車両の横滑りをセンサーが感知し、各輪のブレーキとエンジン出力を制御
②TRC(トラクションコントロール)・・・・滑りやすい路面での発進・加速時に駆動輪の空転を抑えて加速中の直進性、スタビリティを確保
③ヒルスタートアシストコントロール・・・・・急な坂道での発進時に車両のずり落ちを一定時間セーブする安心機能
④オートアラーム・・・・・盗難防止に貢献するを全車標準装備

特別仕様車「ダークプライム」も発売開始!

同時発売として、グリルなどのメッキや内装のパネル系などをダーク系カラーでコーデした、特別仕様車「ダークプライム」も追加されています。内装の黒木目のハンドルやシフトノブ、インパネなど、以前発売し好評を得ていたあの仕様が、そのまま登場です! 詳しくは専用サイトへ(http://toyota.jp/hiacevan/grade/special/?padid=ag341_from_hiacevan_top_rec2_special

今回の改良後の、便宜上の区分は5型!? それとも・・・・・

トヨタ自動車は区分け名を特別付けていませんが、カスタム業界などを中心に200系ハイエースの時代区分を、便宜上「1型」「2型」・・・などと呼ぶんでいますが、問題は今回が従来の「4型」の次なので「5型」と呼ぶの!? ということが気になる方も絶対いらっしゃるはず。

これは正直意見が割れそうですが、4型登場後に今回のような一部改良を行ったあと、(デザイン的に目立つ変更がなかったことから)「4.5型」と呼ぶオーナーが多かったことを考えると、今回の改良を「5型」と呼ぶのはちょっと・・・・ですよね。

とりあえず改良直後で、呼び名は現状定まってない状態です。業界の流れが決まるまでは、「4型」と呼んでいたものを「4.1型」に、「4.5型」と呼んでいたものを「4.2型」に、そして今回の一部変更を「4.3型」と呼ぶのが、一番しっくりくるのでは!? と思うのですが、みなさんは、ど、どう思います!?

ちなみにハイエースは今年誕生50年です!!

栄光の歴史はこちらの記事もチェック!

【お勉強】ハイエースの歴史をプレイバック


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