交通事故死者数

【警察庁発表】2017年の交通事故死者数が最少になるもいまだ飲酒運転はなくならず

 

1月4日に警察庁から「平成29年中の交通事故死者数について」の発表がありました。都道府県別の交通事故発生件数の統計はまだ集計されていないようで、先に交通事故死者数の詳細から公開されています。
普段ケースペックナウで記事にしているような自動車のカスタムに直接関係はありませんが、クルマが好きだからこそ日本ではどのくらいの事故があって悲しい思いをしている人がいるのか考えてみたいと思います。

平成29年中の交通事故による死者数は、3,694人(前年比-210人、-5.4%)で、警察庁が保有する昭和23年以降の統計で最少となりました。(出典:警視庁)

警察庁の報道発表によると統計開始からいままでで1番交通事故死者数が少なかった年となったようですね。それでは発表資料をもとに、件数をみてみましょう。

 

交通事故発生状況

▶▶年々減少傾向にある

発生件数(件) 負傷者数(人) 死者数(人)
2004年
(平成16年) 952,720 1,183,617 7,436
2005年
(平成17年) 934,346 1,157,113 6,937
2006年
(平成18年) 887,267 1,098,564 6,415
2007年
(平成19年) 832,704 1,034,652 5,796
2008年
(平成20年) 766,394 945,703 5,209
2009年(平成21年) 737,637 911,215 4,979
2010年
(平成22年) 725,924 896,297 4,948
2011年
(平成23年) 692,084 854,613 4,691
2012年
(平成24年) 665,157 825,392 4,438
2013年(平成25年) 629,033 781,492 4,388
2014年(平成26年) 573,842 711,374 4,113
2015年(平成27年) 536,899 666,023 4,117
2016年(平成28年) 499,201 618,853 3,904
2017年(平成29年) 472,069 579,746 3,694

(出典:警察庁)

警察庁の統計ではもっとも事故の発生件数が多かったのは2004年(平成16年)となっており、そこをピークに毎年減少しています。それに伴って負傷者数も減少していますね。いまやピーク時の半分まで減っています。ゼロではないので一概に喜べはしませんが死者数も減少傾向にあります。自動車検査登録情報協会のホームページによると自動車保有台数は年々増加しているという調査結果がでていますので、クルマは増えても事故は減っているということになりますね。

 

都道府県別・交通事故死者数

▶▶ワースト1位は愛知県

死者数
都道府県名 2015年(平成27年) 2016年(平成28年) 2017年(平成29年)
愛 知 213 212 200
埼 玉 177 151 177
東 京 161 159 164
兵 庫 171 152 161
千 葉 180 185 154
大 阪 196 161 150
神奈川 178 140 149
北 海 道 177 158 148
茨 城 140 150 143
福 岡 152 143 139
静 岡 153 137 128
岡 山 87 79 97
栃 木 98 76 95
広 島 95 86 91
三 重 87 100 86
新 潟 97 107 85
長 野 69 121 79
山 口 64 64 79
愛 媛 78 77 78
岐 阜 106 90 75
熊 本 79 67 73
福 島 77 90 68
群 馬 68 62 67
京 都 87 60 66
鹿児島 77 65 66
岩 手 80 73 61
滋 賀 73 53 55
宮 城 66 71 51
香 川 52 61 48
長 崎 45 41 47
福 井 47 51 46
大 分 46 42 44
沖 縄 41 39 44
青 森 40 53 42
宮 崎 52 45 42
奈 良 46 47 40
山 形 57 28 38
和歌山 48 40 38
山 梨 33 35 37
富 山 70 60 37
佐 賀 48 35 36
石 川 46 48 34
徳 島 27 49 34
秋 田 38 54 30
高 知 30 42 29
鳥 取 38 17 26
島 根 27 28 17

(出典:警察庁)

事故のなかでももっとも減少してほしいのはやはり死亡事故でしょう。2017年に発生した3694人という数は決して少ないとはいえません。警察庁の資料では24時間以内と30日以内の死者数の統計としているので、30日以上は反映されていません。実際の数は3694人よりもっと多いでしょう。また、3694人のうち65歳以上の高齢者の人数は2020人となっています。じつに半数以上が高齢者です。
そして都道府県別の交通事故による死者数をみてみると愛知県がワースト1位になっています。それも3年連続です。北海道や神奈川県はここ数年で減少傾向にあるようですね。数だけで比べると順位がついてしまうのはやむを得ないですが、実際は都道府県によって人口や道路の整備状況の違いがあるので一概に愛知県が悪いとはいえないでしょう。

 

飲酒死亡事故件数

▶▶飲酒運転による事故は4000件以上

飲酒事故(件) 飲酒死亡事故(件)
2007年(平成19年) 15,180 434
2008年(平成20年) 13,878 305
2009年(平成21年) 11,626 292
2010年(平成22年) 7,561 295
2011年(平成23年) 6,219 270
2012年(平成24年) 5,726 258
2013年(平成25年) 5,556 238
2014年(平成26年) 5,030 227
2015年(平成27年) 4,603 201
2016年(平成28年) 4,335 213
2017年(平成29年) 201

(出典:警察庁)

そして残念なのはいまだに飲酒運転をしている人が多いということです。まだ2017年の飲酒事故件数の発表はありませんが、2016年の段階で4000件以上あります。さらに200件以上ある死亡事故です。2015年までは順調に減少傾向にあったのですが2016年でまた増加して、2017年では減少したものの2015年と横ばいです。
つきなみな言葉ではありますが「飲んだら乗るな」
これに限ると思います。

クルマはライフスタイルやコミュニケーションを楽しいものにしてくれるチカラをもっています。その一方で悲しいことが起きてしまうこともあります。3694人の交通事故死者数を少ないと思うか、多いと思うか。どこか遠くの話と思うか、いつでも隣り合わせの話と思うか。今回は集計された数字をみただけですが、いかがでしたでしょうか?


関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。