【K’SPEC NOW|特選コラム】新車カタログに掲載のある「車両重量」と「車両総重量」の差は!?

知らない人にとっては「へぇーそうなんだぁ」と、知っている人には「なんでいまさら?」的な雑学を紹介する「●分で読む&知る小話」。第3弾は普段目にする新車カタログに注目です。みなさん。「諸元表」というスペックが巻末に必ず載っていることはご存じですよね!? その中を上から順に追っていくと、いろいろ不明点があるかもしれませんが、とくに不思議なのは「車両重量」と「車両総重量」と、重さが2種類掲載されている場合があること。この違いを、3分で!

 

「車両重量」「車両総重量」は含むモノが違います!

「車両重量」とは、クルマそのものの単純な重さにくわえ、クルマを動かすために必要な要素の重さの合計。
人や荷物がカウントされていない、いわばカラの状態のことです。
ここで注目したいのは、「クルマを動かすために必要な要素」ですが、これはバッテリーやラジエーター液、そしてガソリン(満タン)などを指し、どのカタログにも必ず掲載されています。ジャッキやスペアタイヤは含みません。

「車両総重量」とは、乗用と貨物で違います。
乗用:「車両重量」+「人」を加えた重さのこと

貨物:「車両重量」+「人」+「最大積載量」を加えた重さのこと。
人とは、車両ごとに決まっている「(乗車)定員」全員分です。人の体重はご存じの通りまちまちなため、法律で1定員は55㎏と決まっています。例えば定員が5人なら、55㎏×5人=275㎏が加算される仕組みとなっているんです。これは業界で一律統一されています。

ちなみにハイエースやキャラバンなど、定員が3/6/9など複数ある場合は、車両総重量に換算する最大積載量も変化します。
例えば、同じクルマ&グレードで3/6/9人定員がある場合、3人では最大積載量1150㎏で、6人では900㎏で、9人では750㎏で算出するため、総重量が大きく変わらないようになっています。
ハイエースやキャラバンのカタログを見ると気が付くと思いますが、定員3通りある場合の総重量が2通りしか記載がありませんが、これは最小定員と最大定員時のみの総重量表記となっています。

 

違いは税金面の計算にも!

両者の違いは税金面にもあります。
重量にかかる税金は「重量税」ですが、ご存じとおり初登録時と車検時にかかります。この税額を算出する際のベースになるが、クルマによって「車両重量」か「車両総重量」かと変わるんです。

乗用車(ワゴン)・・・・「車両重量」で算出基準(金額は1年)。対象:3&5ナンバー
0.5tごとに2500円以下/エコカー減税適用、4100円/エコカー減税適用なし
*軽自動車は一律で、2500円以下/エコカー減税適用、3300円/エコカー減税適用なし

貨物車(バン)・・・「車両総重量」で算出基準(金額は1年)。対象:1&4&2&8ナンバー
1tごとに2500円以下/エコカー減税適用、2600円/エコカー減税適用なし

 

乗用専用車の場合は、車両総重量の記載がない場合もあるなど、少々ややこしいものの、コネタとして知っておくといいかもです!
ちなみに同じ車種&グレードでも、2WDよりも4WDのほうが、パーツが多いだけに重いです!


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