フェラーリがミッド・リアエンジンの2シーター・ベルリネッタの新型「296GTB」を発表
2021年6月24日、マラネッロ発 マラネッロが生んだミッド・リアエンジンの最新2シーター・ベルリネッタ「296GTB」が、フェラーリのSNSおよびウェブチャンネルで公開されたオンラインイベントにおいて発表されました。
296GTBは、ステアリングを握る楽しさという概念を根本から書き換え、限界まで攻めるドライビングに限らず、日常的な走行でも純粋な感動を味わえるモデルです。
296GTBは、フェラーリに真の革命をもたらす存在です。数々の受賞歴がある8気筒および12気筒のフェラーリ・パワーユニットとは異なる新たなエンジンタイプ、バンク角120°の新V6エンジンを採用したからです。
エンジン単体での出力は663cv、これに電気モーターによって122kW(167cv)が上乗せされます。跳ね馬のバッジを付けたロードカーに6気筒エンジンが搭載されるのはこれが初めて。830cvという強大な総出力を誇り、これまでには考えられなかったレベルのパフォーマンスと、革新的かつ刺激的でユニークなサウンドを実現しています。
モデルの名称は、フェラーリの輝かしい伝統にのっとって、総排気量(2.992リッター)と気筒数に、グラン・ツーリスモ・ベルリネッタの頭文字であるGTBを組み合わせています。
車名が強調するように、この新型エンジンは、マラネッロにとって時代を画す重要性を持ちます。296GTBの中で生きて鼓動する心臓部であるだけでなく、フェラーリの70年以上におよぶモータースポーツでの比類ない経験に深く根ざした新たなV6時代の幕開けを告げる存在なのです。
V6をミッド・リアに搭載した史上初のフェラーリは、1961年の246SPで、数々の優勝のほか、同年と翌1962年にタルガフローリオを連覇しました。
また、1961年にフェラーリに初のF1コンストラクターズ・タイトルをもたらした156F1は、バンク角120°のV6を搭載していました。フェラーリがエンジンのシリンダーバンク間に初めてターボを配置したのは、1981年の126CKです。
続く1982年の126C2はターボ搭載マシンとして初めてF1コンストラクターズ・タイトルを獲得し、さらに翌1983年の126C3が2度目のタイトルをもたらしました。最後に、V6ターボ・ハイブリッドのアーキテクチャーは、2014年以降、F1の全マシンで採用されています。
296GTBのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)システムは、抜群の利便性を誇るだけでなく、ペダル・レスポンスをゼロにまで短縮し、電力のみを使うeDriveモードで25kmの航続距離を実現しました。
また、車両のコンパクトなサイズと革新的なダイナミック制御システムの導入、徹底的に磨き抜かれた空力によって、ドライバーは操作に対する驚異的な敏捷性と応答性を即座に体感できます。
スポーティーな波打つデザインと極めてコンパクトなサイズは、並外れてモダンなビジュアルですが、シンプルさと機能性の完璧な融合は、1963年250LMといった名車を彷彿とさせます。
SF90 Stradaleと同様に、車両の究極のパワーとパフォーマンスを特にサーキットで最大限に活用したいお客様のために、296GTBには、軽量パーツや空力的モディファイを含むAssetto Fioranoパッケージを用意しています。
この記事へのコメントはありません。