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スズキ エブリイの歴史〈2〉

最終更新日|2024110

お仕事クルマとしてだけでなく、カスタムベースとしても人気絶大なスズキ・エブリイ。その歴史を振り返る好評企画第2弾は、「エブリイ」の名がはじめて登場した1982年から現最新モデルの「DA17型」まで振り返ります!

1982年(昭和57年)11月〜1985年(昭和60年)3月
バン7代目(エブリイ初代)/ST40V型「エブリイ」 発売

1981年5月にトラックの「キャリイ」が、エンジンを4サイクル化するマイナーチェンジを敢行し、型式をST30型→ST40型へ変更。その1年半後に続けて行われたのが「キャリイバン」のマイチェンですが、その際に車名を変更。現在まで愛される、「エブリイ」の名前が登場しました。新型移行までの、いわば過渡期の車名変更は、現在の認識ではかなり異例でありますが、「キャリイバン」の名は完全に消滅したわけではなく、編集部が調べた限りでは1995年まで、その名が残されています。

1985年(昭和60年)3月〜1991年(平成3年)9月
バン8代目(エブリイ2代目)/DA71V&DB71V型「エブリイ」 発売

エブリイの車名誕生後、初のフルモデルチェンジとなったのがこの71型モデルです。昨今のスズキ車の例に漏れず、小変更とマイチェンを毎年のように繰り返しており、登場当初5500ccのF5A型エンジンだったものだが、1989年、キャリイの変更にあわせてショートストローク化したF5B型エンジンへ移行(型式も変わりDA41V&DB41Vへ)されmした。


↑1990年には、その年に改訂された軽自動車規格にあわせ、エンジン排気量を660ccとなるF6A型へ刷新。同時に型式もDA51V&DB51Vに変わり、意匠も変更されるなど、めまぐるしいほどの改良が加えられています。ちなみにこの期間中である1989年6月から、マツダ版エブリイとなる「スクラム」をOEM供給を開始。1991年4月には、キャリイも含めた、累計販売台数が100万台を突破しました。

1991年(平成3年)9月〜1999年(平成11年)1月
バン9代目(エブリイ3代目)/DE51V&DF51V型「エブリイ」 発売

3代目エブリイのトピックスは、現在まで歴代唯一となるミッドシップモデルであったこと。リアサスもそれまでのリーフからコイル式へ変更されました。ボディも90年実施の軽自動車新規格にあわせ、全長を3.3mに延長しています。1995年にはそれまで一部残っていたキャリイバンの名称を廃止し、エブリイに統一。それまでホイールP.C.D.が114.3だったものが100へと変更されています。ヘッドライトはグレードにより、角眼と、丸目がありました。

↑1997年には特別仕様車となる、丸目+グリル付きの「エブリイC(クラシック)」が発売されています。

1999年(平成11年)1月〜2005年(平成17年)8月
バン10代目(エブリイ4代目・同ワゴン初代)/DA52V&DB52V型「エブリイ」、DA52W「エブリイワゴン」 発売

1999年に登場した4代目エブリイは、前年1月に実施された、全長と全幅を上げる軽自動車の新規格対応にあわせてデビュー。再びキャブオーバー車に戻りました。この時代の最大のニュースは、それまでバンのみだったエブリイに、1999年6月、乗用タイプの「エブリイワゴン」が追加されたことです(DA52W型)。

その後、フルモデルチェンジを行うまでの2001年9月には、オールアルミ製エンジンとなるK6A型へ変更、型式もDA62V&DA62Wとなりました。これまでバンの型式は2WDがA、4WDがBで区分けしていましたが、この変更から、2WDも4WDもすべてDA64Vとなっています。

↑余談ですが、6月のワゴン追加時に、1300ccエンジンを搭載した普通乗用車版となる7人乗り3列シート車「エブリイ+(プラス)」も発売されています(2001年5月に車名を「エブリイランディ」へ変更。05年まで販売されました)。

2005年(平成17年)8月〜2015年(平成27年)2月
バン11代目(エブリイ5代目・同ワゴン2代目)/DA64V&DA64W型「エブリイ」「エブリイワゴン」 発売

歴代エブリイでもっとも息の長い販売となっているDA64型は、2005年、バンとワゴンの同時発売という形でフルモデルチェンジ。シリーズ初のインパネシフト化されたほか、ワゴンでは軽自動車初の電動スライドドアを装備。バンでは一部グレードを除き、テールレンズをバンパー内に組み込みゲート開口部を広げるなど、積載性を重視した差別化が行われていました。

2006年11月には累計販売台数が200万台を突破。2013年8月には日産へ「NV100クリッパー」として、2014年2月からは三菱へ「ミニキャブバン」として、それぞれOEM供給。

2015年(平成27年)2月〜
バン12代目(エブリイ6代目・同ワゴン3代目)/DA17V&DA17W型「エブリイ」「エブリイワゴン」 発売

9年半ぶりの刷新となったシリーズ通算では12代目となる最新モデル。バン&ワゴンともに荷室スペースの拡大を図るとともに使い勝手を改善。前後ピラーの傾斜角は、先代よりも立ち気味と、若干起こして空間を稼いでいます。ホイールベースも30㎜拡大し、フロントシートをベンチ化。先代比で40㎏もボディをスリムに。オートギアシフト(AGS)と呼ばれるミッションの搭載によりリッター燃費20㎞越えを達成しています。エンジンは、おおよそ2世代に渡り14年の長きに渡り搭載されてきたK6Aエンジンが、R06A型へ変更されました。ドアノブが1列目横、2列目縦という、2世代前の組み合わせに戻りました。この2015年2月時点での累計販売台数は約270万台。300万台突破も時間の問題と思われます。

プレイバック第1弾(1964年〜1982年)はコチラの記事を!
https://andcustom.net/2018/01/08/3376/


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