スズライトキャリイバン

スズキ エブリイの歴史〈1〉

お仕事クルマとしてだけでなく、カスタムベースとしても人気絶大なのはハイエース・・・、だけじゃありません!! お仕事クルマのもうひとつの顔、それがスズキ・エブリイです。カスタム界でも根強く支持されるエブリイの、その歴史をご紹介。エブリイの名は途中から登場したもので、元々「(スズライト)キャリイバン」の名で親しまれたクルマです。

1964年(昭和39年)9月〜1966年(昭和41年)1月
バン1代目/FBD型「スズライトキャリイバン」 発売

スズキが公式にエブリイ、エブリイワゴンの元祖と認定しているのは、このFBD型のスズライトキャリイバン。当初は現在のエブリイにはない、ボンネット付きの2ボックススタイルのFRでした。定員4名時に200㎏、定員2名時に300㎏積載可能。

↑の写真は、「スズライトキャリイ」という、「スズライトキャリイ」のベースになったクルマです。日本初の量産型FF車「スズライト」の派生でした。発売は1961年(昭和36年)10月です。最大荷台面積は、当時の軽四トラックでNo.1。出力21馬力もNo.1。

■発売当時価格:29万5000円

1966年(昭和41年)1月〜1968年(昭和43年)3月
バン2代目/L20V型「スズライトキャリイバン」 発売

初のフルモデルチェンジで2代目。この時代でもエンジンはまだ空冷。初代よりもカクカクとしたデザインになりました。

1968年(昭和43年)3月〜1969年(昭和44年)11月
バン3代目/L30V型「キャリイバン」 発売

2ボックススタイルから、現在まで続くワンボックススタイルへ刷新された3代目。この約2年前にフルチェンされたトラックのL30型キャリイ同様、愛くるしい丸目フェイスのキャブオーバー車です。シリーズ初の横4枚ドアタイプに。この時代はまだスライドドアでなく、2列目もスイングドアでした。

1969年(昭和44年)11月〜1972年(昭和47年)8月
バン4代目/L40V型「キャリイバン」 発売

この時代は現在では考えられないほど、短期間のうちにフルモデルチェンジが行われており、4代目も先代登場から約1年半で刷新と驚異的なスピードで新型が登場。4代目の最大の話題は、デザインを世界的デザイナーであるイタリアの「ジョルジット・ジウジアーロ」が担当したこと。ヘッドライトが角目となったほか、バックドアの傾斜が先代以上にさらに傾いた特徴的なデザインでしたが、これがネック(商用車は荷物が積めてナンボですが、傾斜しているために、積載量が少なく、本来の目的が失われていたとのこと)となり販売はいまひとつ・・・だったようです。ちなみにFRです。

このL40Vをベースに、1971年4月にはキャンピングカーも発売されたほか、1970年開催の大阪万博で会場内の施設管理パトロール車として、電気自動車も登場。電池開発は「湯浅電池」(現:GSユアサ)。最高速度:45㎞/L

■発売当時価格:37万6000円

1972年(昭和47年)8月〜1976年(昭和51年)11月
バン5代目/L50V型「キャリイバン」 発売

5代目最大のニュースは、発売から約10年をへて、ついにエンジンが空冷から水冷へ変更されたこと。発売後の76年1月にKカーの規格改定があり、排気量が360cc→550ccへ、全長が3m→3.2mへ、全幅が1.3→1.4mへと変更されるなど、Kカーの過渡期に登場したクルマでした。トラックのキャリイの話ですが、6代目登場(76年11月)までは、旧規格のボディに550ccエンジンを載せ替えた「キャリイ55」や、全幅を100㎜広げた「キャリイワイド」なるクルマも存在しました。

1976年(昭和51年)11月〜1979年(昭和54年)6月
バン6代目/ST20V型「キャリイバン」 発売

新規格移行で初のフルモデルチェンジとなった通算6代目。ボディは新規格にあわせた100㎜ワイド仕様。昭和感のある丸目レンズを四角枠ではめこむデザインとなっています。

1979年(昭和54年)6月〜1982年(昭和57年)11月
バン7代目/ST30V型「キャリイバン」 発売

同年2ヶ月前にフルモデルチェンジされたST30型キャリイに続いてデビューした7代目。キャブオーバー車だがボディ全体が丸みを帯びた感じに。また、4代目〜6代目まで続いていた1列目のドアノブ「縦型」が、7代目で「横型」に。2列目は従来通り縦型ですが、ノブ位置が前方側となりドアもスライド式です。

プレイバック第2弾(1982年〜現在)はコチラの記事を!
https://andcustom.net/2018/01/14/3560/


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