【いまこのクルマが凄いんです!】新型レクサスLSの気になる新技術・新装備〈その②〉
最終更新日|2024年1月10日
2017年10月19日正式発売され、直後に行われた東京モーターショーでも現車展示が行われるなど、注目を集めている通算5世代目の最上級セダン、レクサスLS。フラッグシップの名を欲しいままとするLSには、そうなんだぁと関心してしまう数々の新機能、新装備が数多く備わっています。第2回は、内装編です!
【注目①】インパネには、景観を崩さない驚きの世界初構造を採用!
インパネのデザインを左右のドアまわりまでつなげるという、これまでにないワイド感のある仕様でも話題を集めているLSですが、インパネまわりで注目して欲しいのは、日本の「琴」からインスピレーションを得たというそのデザインです。じつはこの琴風のフィンは、位置的にエアコンのレジスター(通気口)をまたぐデザインとなっているんです。つまり、普通に考えるとレジスターの向きを上下させた場合は、琴のフィンのラインがそこだけ、一時的にせよ崩れることになりますよね。LSではその琴のフィンラインを崩さないために、なんとフィンの内側にもうひとつのレジスター用のフィンが着いているんです。LSは高級車のため、レジスターの角度調整は自動で制御されますが、フィンが可動している場合でも、動くのはその内側。つまり目に見えている外側の琴ラインは、エアコン使用時でも不変という工夫がなされているんです。この二重構造は世界初。ここまで景観にこだわるLSって凄いですよね!
エアコン稼働中も、フィンのラインが上下に崩れることはありません! フィン自体はじつは素材も凄く、なんとマグネシウム製とのこと!
ダッシュまわりがそのままドアへとつながるような、空間が左右に広がる、ワイドなデザインもLSの見所です。
【注目②】乗る人の体を考えた超快適系シートの、凄いサポート力
乗り心地を大きく左右するシートも、至れり尽くせりな機能が満載です。フロントシートは28通りのパワーサポート機能が搭載されており、ドライバーのポジションにあわせて背面座面ヘッドレストの位置などを、驚くほど細かく制御できます。ショルダーやヒップなど、サポートポイントが世界初となる場所もあり、レクサスでは初となるエアブラダーと呼ぶ空気袋の調整によるマッサージ機能(ランバーサポート)も搭載しています。一方のリアシートではグレードによりますが、最上級車では22通りの微調整が行えるほか、フロントシート同様のエアブラダー機能によるマッサージ、さらにリクライニングが先代45度→新型48度まで拡大。後席用エアコンも含め、すべてのコントロールを後席間にあるパネルで簡単に行えるんです。
驚くほど細かく制御できるシート。メモリープリセット機能もあり、決めたセッティングに固定することも可能。ちなみに一部グレードのシートにあるキルトデザインは、LSのグリルを意識したものとのです。■出典/トヨタ自動車
先の東京モーターショーではLSのシートや内装の開発を行った豊田紡織ブースで、ご覧のカットモデルの展示も。シート内部に、エアブラダーと呼ぶ空気袋が無数に内包されていることが判ります。この袋の空気量の増減で体をほぐしていくそうです。
後席に装備される驚きの機能が、上級グレードに装備される、写真のある自動リクライニング機能。後席に人が乗っていない場合にシフトをバックに入れると、後席背面が自動でリクライニング(背面が下にスライド)し、後方視界をより広く確保する便利機能が装備されているんです! 人が乗っている場合と、自動リクライニングが効いた場合の差は約60㎜とのことです。
前後シートに搭載されている、乗降時の利便性を上げる便利機能については後述記事もご覧ください!
【注目③】オプションのハンドプリーツは、な、な、なんと150万円!?
豪華装飾が際立つLSですが、ドア内張りも同様です。グレードにより様々な生地や素材、柄の組み合わせができ、オプションも複数用意されていますが、なかでも話題をさらっているのがこのプリーツタイプです。職人が1枚の生地を織りこんで仕上げた甲羅のような折り目が特徴で、その手間部分にあるドアノブまわりのダイヤカット風のガラス製パネルとのセットで、なんとオプション価格150万円という、驚きの設定となっています。ダイヤカット風のパネルは、切子と呼ぶカットガラス製で、光の受け方で変わる荘厳な世界感を追求。ガラス製でありますが、事故時などで飛散しないよう表面処理もなされているそうです。
内張りの肘掛け部先端まわりが少し明るいことが判ると思いますが、じつは赤丸の部分に間接照明が装備されています。3段階調光機能あり、ドアを開けたときは「強」、ドアを締めると「中」、走り出すと「弱」と変化します。
【注目④】狭い道や駐車時などの、視界確保の強い味方となるモニター機能も
前後左右に取り付けたカメラ映像を合成する俯瞰映像は、かなり以前から国産車に導入されており、珍しいものではなくなっていますが、LSに搭載されてそのパノラマミックモニターは、更なる発展型となります。①「サイドクリアランスビュー」はクルマを斜め上から見たような映像で、狭い道やすれ違い時の危険を把握、②「コーナリングビュー」はコーナーを曲がる際の周囲の危険を、クルマの斜め後方から把握できる機能で、①はレクサス初、②は世界初の機能で。これまでの俯瞰映像だけでは捕らえきれなかった障害物も把握できる、よりリアルなモニターとなっています。
サイドクリアランスビュー コーナリングビュー
【注目⑤】乗降性を高める、充実のおもてなし機能も多数
シート
乗降性を高める機能も数多くあり、例えば前席では、クッションサイドと呼ぶ側面部がドアの開閉にあわせて内側から外側へと開くことで、スムースな乗降をアシスト。運転席に限っては、降りるときに座面が座面が上がり、乗ると座面が下がる機能も搭載しています。これに近い機能は後席にもあり、後席はドアを開けるとシートの背面が起き上がり、ドアを閉めると28度の角度に背面が傾くんです。これも世界初です! ■出典/トヨタ自動車
シートベルト
新型LSはシートベルトのバックルも凄いんです。前席に限るものの、ドアを開けるとバックルが持ち上がり、ベルトを締めるとバックルが自動でダウンする「イージーアクセスバックル」という、レクサス初の機能を搭載しています。上下移動は約50㎜と僅かですが、この差が大きいんです。ちなみにベルトの巻き取り構造もLSは違います。一般的シートベルトでは、勢い良く引き出した場合に、ガッとベルトがロックされることってよくありますよね。LSではそんなことがおこらないように、巻き取り部だけの専用モーターを全席に追加。つねにスムースにベルトが取り出せるようになっているんです。モーターショーではその地味すぎる(!?)機能を説明するため、製造を担当した東海理化の該当ブースにはつねに担当者がおり、その違いを逐一説明されておりました! ■出典/トヨタ自動車
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